Infinite Ear WITHIN by Tarek Atoui

ノルウェー、ベルゲン 2016

レバノン人サウンド・アーティスト Tarek Atoui は自身の最新のプロジェクトを通じて聴覚の多様性について探求しています。Atoui はこの作品で「聞こえない」という状態がサウンド・パフォーマンスの空間や実演に関する私たちの理解にいかに広がりを与えることができるかを問いかけています。

Bergen Assembly では Council との合同企画「Infinite Ear by Council」とTarek Atoui の「WITHIN」シリーズからの最新作を発表する展覧会が開催されました。

本展に向けて9つの新しい楽器が考案され、楽器制作者、スピーカーデザイナー、ソフトウェアエンジニア、演奏家、聴覚障害者や健常者の学生、ボランティアとのワークショップやコラボレーションを通じてそれらの演奏の実現が可能となりました。

Tarek Atoui と共同し、Kvadrat Soft Cells は Soft Cells のパネルを再設計して33のタッチセンシティブテキスタイルパネルを用いたタッチサンプラー「FELT」を制作しました。テキスタイルの表面には独特のテクスチャーやパターンを有しており、器具は様々なコンピュータソフトや音源に接続することができます。

Tarek Atoui はサウンドアートと電気音響音楽を学び、2006年に「Mort Aux Vaches」シリーズ(Staalplaat Records)の一部として初のソロアルバムをリリースしました。2008年には、電子音楽や楽器を研究開発する自主運営の施設STEIM(アムステルダム)のアーティスティックディレクターを務めました。彼の作品は、シャルジャ・ビエンナーレ(アラブ首長国連合、2009年/2013年)、ニュー・ミュージアム・オブ・コンテンポラリー・アート(アメリカ、ニューヨーク、2010年)、ソウル国際メディアアート・ビエンナーレ(2010年)ハウス・デア・クンスト(ドイツ、ミュンヘン、2010年)、Performa 11(アメリカ、ニューヨーク、2011年)、ドクメンタ 13(ドイツ、カッセル、2012年)、サーペンタインギャラリー(イギリス、ロンドン、2012年)、第8回ベルリン・ビエンナーレ(2014年)等、世界各国で展示されています。