Textures of Life by Joana Vasconcelos

ARoS Kunstmuseum デンマーク、オーフス 2017

デンマーク、オーフスのARoSで開催中の個展「Textures of Life」にてポルトガル人アーティスト Joana Vasconcelos は Kvadrat のテキスタイルを2,100mもの長さを使用したインスタレーション作品「ValkyrieRán」を発表しています。549の色やデザインからなる本作は50メートルにもおよび、美術館のメインホール全体をはじめ、8階分の高さの吹き抜けをまるで蛇行するかのように展開します。

インスタレーション・アーティストとして活動する Joana Vasconcelos の作品の主要なテーマとなっているのが、社会的および政治的現象としての女性性です。彼女は日常的なオブジェクトをはじめ、タイル、陶磁、布、刺繍、鍵編みといったポルトガルの伝統工芸をモチーフとしています。鮮やかに炸裂する色彩と伝統的な素材との融合による作品の数々は、日常的な習慣に焦点を当てながら、それらを新たな視点で追究しています。

「ValkyrieRán」はこの度ARoS美術館の常設コレクションに加わりました。「Texture of Life」展は ARoS Aarhus Kunstmuseum にて2016年10月14日から2017年2月19日まで開催されています。

 

Joana Vasconcelos

Joana Vasconcelos(1971年生まれ)はリスボンを拠点に活躍しています。1990年代半ばから定期的に展覧会を開き、2005年に第51回国際美術展覧会ヴェネチア・ビエンナーレに参加してからは、その作品が国際的に知られるようになりました。近年では、第55回国際美術展覧会ヴェネチア・ビエンナーレでのポルトガル・パビリオンのプロジェクト「Trafaria Praia」(2013年)、パリのヴェルサイユ宮殿での個展(2012年)、グループ展「The World Belongs to You」(グラッシ館/仏ピノー財団、イタリア、ヴェネチア、2011年)、ベラルド現代近代美術館での初の回顧展(ポルトガル、リスボン、2010年)など幅広く活躍しています。

このほかにも、ティッセン=ボルネミッサ美術館(スペイン、マドリード、2015年)、ワデスドンマナー=ロスチャイルド財団(イギリス、バッキンガムシャー、2015年)、マンチェスターアートギャラリー(2014年)、テルアビブ美術館(2013年)、アジュダ宮殿(ポルトガル、リスボン、2013年)、サン・キャトル(フランス、パリ、2012年)、ブランツ美術館(デンマーク、オーデンセ、2011年)、エス・バルアード(パルマ・デ・マヨルカ、スペイン、2009年) 現代美術館「ガレージ」(ロシア、モスクワ、2009年)、サンパウロ州立美術館(2008年)、ニューアートギャラリーウォルソール(イギリス、ウォルソール、2007年)、イスタンブール現代美術館(2006年)、Passage du Désir/BETC EURO RSCG(フランス、パリ、2005年)、アンダルシア現代美術館(スペイン、セビリア、2003年)、ブダペスト現代美術館(2002年)、電気博物館(ポルトガル、リスボン、2001年)、セラルヴェス現代美術館(ポルトガル、ポルト、2000年)等で展示会が開催された

ほか、アモーレ パシフィック美術館、ポルトガル貯蓄銀行、リスボン市、Centro de Artes Visuales Fundación Helga de Alvear、ドメーヌ・ポメリー、フラック・ブルゴーニュ、フォンダシオン ルイ・ヴィトン、 Fundação EDP、ジェラルド・L・カフェスジアンコレクション、MUSAC、ベラルド現代近代美術館、ピノーコレクションをはじめプライベート&パブリックコレクションに所蔵されています。