Kvadratネットゼロへのロードマップ

SBTiへのコミットメントを通じて、Kvadratは気候変動緩和の一翼を担うべく取り組んでいます。目標の成功実現を目指し、私たちは組織のさまざまなレベルで迅速な行動をとってきました。クヴァドラでは、管理された事業活動から排出される二酸化炭素を削減するために、最も効果のある活動を定義することが最初のステップの一つでした。最終目標は、確かな脱炭素ロードマップを作成し、スコープ1、2、3の削減目標を達成するために、リソースの優先的順位をつけることです。  

Kvadratの全事業所で掲げられているエネルギー効率を向上させるという目標をはじめ、気候変動に関連するいくつかの対策はすでに進行しており、今後もネットゼロ経済へと導く取り組みを続けていきます。これには、日々のオフィスでの習慣、投資判断、調達活動、生産プロセスなどの変革が含まれます。  

 

エネルギー効率の取り組み

世界の温室効果ガス排出量の約4分の3は、化石燃料に大きく依存するエネルギー生産によるものです。現在、天然ガスや石炭などの化石燃料が最大のエネルギー源となっています(84%)。温室効果ガス排出量を削減するためには、エネルギー消費量を減らし、エネルギー効率を高め、化石燃料を使用したエネルギーから脱却し、再生可能なエネルギー源を選択することが必要です。

Kvadratでは、ネットゼロの目標を達成するために、スコープ1と2の二酸化炭素排出量目標に即効性のある、エネルギー効率の高い取り組みのロードマップを作成しました。現在、当社は、認証された再生可能エネルギーへの切り替えと、可能な限り生産工程の電化に重点的に取り組んでいます。

再生可能資源  

2021年の世界のCO2排出量増加のうち、最も多いのは電気と熱の生産によるもので、世界の排出量増加の46%を占めています。 国際エネルギー機関(IEA)の報告書による予測では、2020年から2050年の間に世界の電力需要が80%増加するとされています。2021年には、エネルギー需要が5.4%増加し、その一部が石炭の使用増加によって賄われた結果、排出量が1.9ギガトン(Gt)急増し、エネルギー部門での世界のCO2排出量年間増加としては過去最大となりました。世界的に大幅な温室効果ガス削減を実現し、最終的にネットゼロへ移行するためには、再生可能エネルギー技術など、異なる電力供給源へのシフトが不可欠です。

Kvadratでは、再生可能エネルギーを原動力としたビジネスを目指しています。2022年には、再生可能エネルギーの消費量が60%まで増加しました。これは2021年と比較して2%の増加です。現在、Kvadratの再生可能エネルギーの消費量のうち、最も大きな割合を占めているのが発電源証明(グリーン電力証書)です。また、再生可能エネルギーの4.2%を自家発電の太陽光発電で賄っています。Kvadratは、主なエネルギー源として現地での太陽電池に投資し、必要に応じて発電源証明エネルギーを補うことで、100%再生可能な電力で運営することを目指しています(年内?)。さらに、長期的には大規模な再生可能エネルギーの生産提携の可能性も視野に入れています。

その他にも、オーストラリアにおける太陽光発電の現地生産拡大に向けた投資を行っています。2023年には、既存の2倍の規模の太陽光発電システム(PV)を新たに増設します。新しい太陽光発電システムは300 KWの容量で、Kvadratの生産工程に太陽エネルギーを供給します。こうした投資は、再生可能エネルギーの自社生産を増加させ、最終的な目標へ近づくための可能性を秘めています。「自社のエネルギー需要を維持するのに十分な再生可能エネルギーを自給する」


リデュース

エネルギー消費の削減には組織全体の行動を変える必要があるため、全体的な取り組みが必要です。当社は、目標達成に向けてKvadratサステナブルサイトポリシーを確立しました。2022年に導入されたこのポリシーには、当社の全拠点を対象としたエネルギー節減に関する社内方針が含まれています。このポリシーを導入するために、当社は世界各地のショールームやオフィスで36名の地域のサステナビリティチャンピオンを選出し、地域の同僚や顧客と交流しながら、サステナビリティアジェンダを取り入れました。

当社はエネルギー消費量を削減するためには、効率的なプロジェクトに投資する必要があることを認識しています。当社が運営管理している全ての生産拠点、ショールーム、倉庫、本社でLED照明を100%使用するなど、エネルギー効率の高い設備の導入を目標としています。さらに、絶縁と機械の最適化対策を実施し、使用していないときは設備の電源を切り、エネルギー損失の削減に努めています。

 

電力供給 

加熱工程および生産工程で化石燃料を段階的に廃止することにより、スコープ1と2のGHG排出量を大幅に削減できると推定しています。そこで、当社の拠点を電化するためのロードマップを開始しました。最初のステップとして暖房を電化し、全拠点で天然ガスの使用を廃止することを目指しています。長期的には、生産工程の電化拡大を目指しています。現時点では、従業員向けの完全電気自動車への投資を行っており、カープールや在宅勤務などの取り組みを奨励し、通勤習慣の変化を促しています。